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□ C君(30代前半/食品/営業)
発明者によってなされた発明を詳細に書き記した書類、それが「明細書」です。そして、明細書には、その発明の構成を書き記した「特許請求の範囲」という書類が添付されます。
特許請求の範囲は、その発明の骨格を表す書類となりますが、その書き方の如何で特許の権利範囲が広くなったり、狭くなったりしますので、最も注意を払う部分です。特許請求の範囲には、その発明の構成を端的に書き記し、発明の構成に必要のないことは省かなければなりません。その発明の構成に必要のないことを書けば書くほど、その発明の権利範囲を狭めてしまうことになるので、最小限の文章で、発明を最大限に表現するように努力しています。
さて、特許請求の範囲が骨格とすれば、骨格に肉付けするのが明細書の役目です。明細書には、その発明に至るまでの背景や課題、発明の具体的な内容、そしてその発明がどのようにして課題を解決するのかを書き記します。発明の具体的な内容を書き記すには、まず特許請求の範囲に基づいて発明の全体像を説明し、次いで、発明の構成を一つずつ具体的に説明していきます。お客様から提供された発明の情報を的確に、かつ不足しているところがあれば補足しつつ文章化していくわけです。このとき、上司から常々言われているのが、自分がきちんと説明できるような文章を書くこと、そして、自分の書いた文章に責任を持つことです。一見当たり前のように思えることですが、重要なことだと思います。例えば、お客様から提供される情報の中に、発明の構成と矛盾する内容が含まれていたとしても、その矛盾を正した上で、出願書類の原稿を作成しなければいけません。それが特許技術者の責務であるからです。
最後に、この仕事は単に発明を文章化するというだけではなく、物事の本質とは何かということを理解し、それを文章で的確に表現する仕事なのだと感じています。 |